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【専門家監修】友だち関係に悩むあなたへ|小学生の友だちに関するモヤモヤを解決

【専門家監修】友だち関係に悩むあなたへ|小学生の友だちに関するモヤモヤを解決

2025年05月02日16時00分

「友だちともっと仲良くなりたいのに、うまくいかない……」

「どうしてあの子はあんなことを言うんだろう?」

友だちとの関係は、楽しい反面、ときには悩みの種になることもありますよね。

親や先生に相談しても「気にしなくていいよ」と言われるけど、やっぱり気になってしまう……。そんなモヤモヤした気持ちを抱えている子どもたちは少なくありません。

この記事では、小学生が友だちとの関係で感じるモヤモヤの正体を探り、解決のヒントをお届けします。専門家のアドバイスをもとに、今日からできる「友だちとの付き合い方」を一緒に考えてみましょう!

友だち関係で悩んでる?|モヤモヤの正体と解決のヒント

「友だちができない」「仲が良かった友だちと最近うまくいかない」「グループの中で居心地が悪い」—— 友だち関係の悩みは、ひとつではありません。人それぞれ、感じるモヤモヤの形も違います。

こうしたモヤモヤは、自分の気持ちと周りの環境がうまくかみあわないときに生まれます。

モヤモヤをそのままにしておくと、どんどん気持ちが沈んでしまうことも……。

だからこそ、まずは「自分は何に悩んでいるのか?」を知ることが大切です◎

モヤモヤを解決する「笑顔の法則」

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)  笑顔の法則はこの2つ! 覚えておこうね!

先ほども説明したように、友だち関係の悩みは、人それぞれ違います。「仲良くしたいのに距離を感じる」「無理して合わせている気がする」「どうしても意見が合わない」など、友だちと過ごす中で生まれるモヤモヤは、ひとつとして同じものはありません。

もちろん悩みを解決する方法も、状況や相手によってさまざまです。

でも、実はどんな悩みも笑顔に変えることができる法則があるんです!

それが「笑顔の法則」です! 「笑顔の法則」は友だち関係のモヤモヤを「笑顔」に変えるための基本のルールで、守らなければいけないのは「自分の心を裏切らないこと」と「多様性を認めること」の2つだけ!

この2つの法則を意識することで、「どうすればもっと友だちと仲良くなれるのか?」「無理をしないで関係を築くには?」といった答えが自然と見つかるはず。ここからは、「笑顔の法則」をひとつずつ詳しく解説していきます◎

笑顔の法則その1:「自分の心を裏切らない」

一番の親友は、まず自分。 どんなときも、自分の心を裏切らないことが大切です。

たとえば、こんな場面を想像してみてください。

友だち:「プロレスごっこで遊ぼうぜ!」

あなた:「うーん……(断りづらいけど、本当は痛いから嫌だな)」

このとき、あなたは「本当は嫌だ」と思っているのに、無理に相手に合わせてしまうとどうなるでしょう?

自分の気持ちに反した行動を続けていると、ストレスがたまり、心や体に不調が出ることもあります。

たとえば……

• 頭やおなかが痛くなる

• 何もやる気が起きなくなる

• 友だちとの時間が楽しくなくなる

友だちと仲良くすることは大切ですが、それ以上に「自分がどう感じているのか」を大切にすることが必要です。無理に相手に合わせなくても、やんわりと「ごめんね、今日はやめとく!」と断ってもいいですし、自分の気持ちを素直に伝えることで、友だちとの関係がより良くなることもあります◎

「本当にやりたいことなのか?」を考えながら行動することで、友だちとの関係も、あなた自身の心も、より笑顔になれるでしょう。

笑顔の法則その2:「多様性を認めよう」

十人十色。みんな違って、みんないい。

友だちと仲良くするためには、「みんなが自分と同じ考えじゃない」ということを受け入れることが大切です!

見た目が違う、好きなものが違う、考え方が違う……。こうした違いを「多様性(たようせい)」といいます。英語では「ダイバーシティ」とも言われ、世界中の人が大切にしている考え方です。

たとえば、こんな場面を想像してみましょう。

あなた:「鬼ごっこしよう!」

友だち:「私はお絵かきが好きだから、鬼ごっこはしたくないな……」

このとき、あなたは「えー、なんで?」と思うかもしれません。でも、相手には相手の楽しみ方があるのです。ここで「なんで?」「変なの!」と思うのではなく、「この子はお絵かきが好きなんだな」と受け入れることができれば、お互いの関係はもっと心地よいものになります。

友だち関係のモヤモヤの中には、「自分の考えと相手の考えが違うことで生まれるもの」がたくさんあります。でも、それは決して悪いことではありません。むしろ、「いろんな考えがあるからこそ、おもしろい!」と思えたら、もっと友だち付き合いが楽しくなるはずです。

違いを受け入れ、お互いの考えを尊重すること。これが、友だち関係をより良くし、あなたをもっと笑顔にする大切な法則のひとつなんです!

例えばこんなとき、どうする? 友だち関係のお悩みケース別対処法

友だちとの関係に悩んだとき、「どうしたらいいの?」と困ってしまうことはありませんか?

仲良くしたいのにうまくいかない、グループの中でモヤモヤする、友だちを傷つけてしまったかもしれない……。 そんな悩みは誰にでもあります。

ここでは、実際にありそうなケースを3つ取り上げて、どうすればモヤモヤを少しでも解消できるのかを考えていきます。すべての悩みに正解があるわけではありませんが、「こんな考え方もあるんだ」と知ることで、あなたの気持ちが楽になるヒントが見つかるかもしれません◎

ケース① クラスに気の合わない友だちがいます……

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

クラスには、いろいろなタイプの友だちがいます。話が合う子もいれば、ちょっと苦手だなと感じる子もいるかもしれません。特に、自分とは性格が違う子や、遊び方が激しい子とは、どう接すればいいのか迷ってしまうこともありますよね。

たとえば、おとなしい性格のクッキーくんはこんなときにモヤモヤしたようです。

クッキーは、元気いっぱいのランボーやシンボーと遊んでいました。彼らはとても活発で、遊びの中で勢いよく飛びついてきたり、体を使ったふざけ方をすることがよくありました。

ある日、ランボーたちは「スキあり!」と言って、クッキーをはがいじめにします。クッキーは驚きながらも、なんとか笑ってごまかしました。

でも、その場にいた女の子たちは、「ちょっとやりすぎなんじゃない?」と心配になり、先生を呼びに行きます。やがて先生がやってきて、ランボーたちはしかられてしまいます。

後日、クッキーはランボーたちから無視されてしまいます。クッキーは「自分は悪くないはずなのに」と悩んでしまいます。クッキーはこの後、どうしたらいいのでしょうか?

解決法はひとつじゃない! 自分に合った方法を考えてみよう!

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)  ジョー先生とトール先生がキミに解決法を教えてくれるよ!

どんな悩みも、解決法はひとつではありません。友だちとの関係に悩んだとき、「こうしなきゃいけない!」と決めつけてしまうと、かえって苦しくなってしまうこともあります。

でも、「自分の心を裏切らないこと」と「多様性を認めること」を意識すれば、無理をしなくても心が少し楽になる方法が見つかるかもしれません。

ここでは、クラスに気の合わない友だちがいるときに試せる5つの解決法を紹介します。自分の気持ちと向き合いながら、「自分に合いそう!」と思う方法を選んでみてくださいね!

解決法A:言いたいことを言おう!~当たって砕けろ!正攻法バージョン~

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

まずは、勇気を出して本音を伝えてみる方法です。

「この前の遊び、ちょっとしんどかった」「もう少しやさしくしてほしいな」など、相手に伝えることで、相手が初めて気づくこともあります。もしかすると、ふざけていただけで、悪気はなかったのかもしれません。

• わかってくれた場合:気持ちが伝わり、関係が良くなる可能性も。「イヤなことはイヤだ」と言える友だち関係は、お互いにとっても◎

• ダメだった場合:「そういうつもりじゃなかった」と反発されたり、関係がこじれてしまうこともあります。そんなときは、無理に仲良くしようとせず、信頼できる大人や別の友だちに相談するのもアリ。

解決法B:味方がいる別のコミュニティに目を向ける~世界は広いよバージョン~

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

「クラスの人とうまくいかない」と悩んでいると、まるで世界にひとりぼっちになったように感じることがあるかもしれません。でも、あなたの居場所は学校だけではありません!

• 習い事や塾

• クラブ活動やスポーツチーム

• お家や親戚の中で仲のいい人

• オンラインで共通の趣味をもつ人たち

あなたのことを理解してくれる人は、きっとどこかにいます。クラスの友だちとうまくいかなくても、他の場所で「自分が楽しく過ごせるコミュニティ」を見つけることができれば、気持ちがずっと楽になりますよ!

解決法C:相手の立場になって考えてみる(勝手に想像▶自己解決バージョン)

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)  いじめっ子の弱みを勝手に想像して、笑っちゃおう!

「どうしてこの子は、こんなことをするんだろう?」と考えてみるのもひとつの方法です。

もちろん、どんな理由があっても、あなたを傷つけていいわけではありません。でも、もしかするとそのいじめっ子も、別のことで悩んでいるのかもしれません。

• 「実は、その子も家で強い兄や姉にいじめられている?」

• 「ちょっかいを出すことで、自分の存在をアピールしている?」

こう考えると、「なんであんなことをするの?」というイライラが少しだけ和らぐかもしれません。自分が納得できる理由を見つけられたら、気持ちが楽になることもありますよ!

解決法D:どうしてもその子と仲良くしたいときは?  その子の仲良しさんを観察しよう!(ちょいマネバージョン)

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

「この子と仲良くしたいけど、うまくいかない!」そんなときは、その子と仲がいい友だちを観察してみるのもひとつの方法です。

• その子と仲良くしている子は、どんな接し方をしている?

• 意見をハキハキ言うタイプ?  それとも、あまり口だしせずに従っている?

その子の周りの人たちを見て、「この対応、いいかも!」と思った部分を、ちょっぴりマネしてみるのもアリです。ただし、ずっと我慢して自分を変え続けるのはNG!

「なんだかモヤモヤするな……」と思ったら、それはあなたの本心が「違う」と言っているサイン。そんなときは、無理せず、別の解決法を試してみてくださいね。

解決法E:一人になる勇気をもとう!(ぼっちも平気バージョン)

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken) 

「無理に友だちをつくらなくてもいいんじゃない?」と思えたら、心がすっと楽になることもあります。

学年が上がればクラス替えがあり、中学・高校に進めばまた新しい友だちができます。今の人間関係がすべてではありません。無理して嫌な人と付き合うより、ひとりで自分の好きなことに集中する方が、ずっと楽しい時間を過ごせることもありますよ。

• 本を読む

• 絵を描く

• 好きなゲームをする

• 何か新しいことに挑戦してみる

「自分が本当にやりたいこと」に夢中になっていると、自然と同じような趣味をもつ人と出会えることもあります。

 

さて、無理に友だちをつくろうとしなくても、あなたがあなたらしくいることで、自然と一緒にいて楽しいと思える人が現れるはずです。

あなたに合った解決法は見つかりましたか?

気の合わない友だちとの関係に悩んだとき、大事なのは「自分に合った方法を選ぶこと」です。

• 「よし、本音を伝えてみよう!」と思うなら → 解決法A

• 「違う居場所を探してみよう」と思うなら → 解決法B

• 「相手の気持ちを想像してみよう」と思うなら → 解決法C

• 「どうしても仲良くなりたい!」と思うなら → 解決法D

• 「ひとりの時間も楽しもう」と思うなら → 解決法E

どれを選んでも正解! まずはひとつ試してみて、うまくいかなかったら別の方法を試せばいいのです。あなたにとって一番心地よい方法を見つけて、少しでも楽しい学校生活を送れるようにしていきましょう!

ケース② 仲良しグループ以外の子と話しちゃダメ!と言われちゃった……

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

学校では、自然と仲のいい子たちとグループができることがありますよね。でも、そんな仲良しグループの中で、「ほかの子とは話しちゃダメ!」と言われてしまったら、あなたはどう感じますか?

「仲良しグループは大切だけど、ほかの友だちとも仲良くしたい」

「どうしてそんなルールがあるの?」

「どっちかを選ばなきゃいけないの?」

こんなふうに、「友だちグループのルール」と「自由な友情」の間で悩む子どもは少なくありません。

ここでは、同じ悩みに直面したなっちゃんの話を見てみましょう。

なっちゃんは、いつも仲良しの3人組の友だちと一緒に過ごしていました。どこへ行くにも、何をするにも3人でいるのが当たり前でした。

でもある日、なっちゃんは「めがねこちゃん」という別の友だちと話しているところを、仲良しグループの子たちに見られてしまいます。

後から、なっちゃんはまーちゃん、ちーちゃんに詰め寄られます。

「なんでめがねこちゃんと話してるの?」

「私たち、仲良し3人組でしょ! めがねこちゃんと話さないで!」

突然の言葉に、なっちゃんは戸惑いました。「どうしてそんなこと言うの?」と思いながらも、仲良しグループの和を乱したくなくて何も言えません。

「どっちとも仲良くしたいのに……。なんでこんなことになっちゃうの?」

仲良しグループのルールに従えば、めがねこちゃんとは話せなくなる。でも、なっちゃんはどちらの友だちも大切にしたい……。そんな板挟みの状況に、どう対処すればいいのでしょうか?

このケースの解決法は?

解決法A:二人に自分の気持ちを正直に話して理由を聞く

「言えない」と思うかもしれないけど、自分の気持ちを話さなければ、何も変わらないこともあります。

まずは、仲良しグループの子たちに、「二人のことがとっても大事」と伝えてみましょう。そうすることで、相手は「仲間外れにされるかも……」という不安をもたずにすむかもしれません。

その上で、「めがねこちゃんとも仲良くしたい」と話してみましょう。もしかしたら、相手にも「めがねこちゃんと一緒にいると、私たちのことを忘れちゃうんじゃないか」という気持ちがあるのかもしれません。

「どうしてめがねこちゃんと一緒がイヤなの?」と理由を聞いてみると、仲良しグループの子たちなりの考えがあることがわかるかもしれません。相手の気持ちを知ることで、より良い関係を築くヒントが見つかることもありますよ!

もし直接言いにくいときは、手紙に書いて渡すのもいいでしょう◎

「あなたのことも大好きだよ。でも、めがねこちゃんとも仲良くしたいんだ」と、自分の気持ちを素直に伝えることで、相手も「そういう考え方もあるんだな」と気づいてくれるかもしれません。

解決法B:信頼できる大人に相談する

もし、どうしても自分で解決するのが難しそうなら、信頼できる大人に相談するのもひとつの方法です。

クラスで起こったことを解決するなら、担任の先生に相談するのが一番。でも、もし話しにくいと感じるなら、お母さんやお父さん、スクールカウンセラーの先生など、身近で頼れる大人に話してみてもいいですね。

他の人の意見を聞くことで、「そんな考え方もあるんだ」と新しい視点が見つかることもあります。また、気持ちを受け止めてもらえるだけでも、心がスッキリすることも◎

そして、どの意見を取り入れるか、取り入れないかを決めるのは自分です。いろいろなアドバイスを聞きながら、自分にとって一番いい方法を考えてみてくださいね!

どうして友だちはそんなことを言ったのかな? 相手の気持ちになってみよう!

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

「他の人と遊ばないで!」と言われると、「どうしてそんなことを言うの?」とびっくりしてしまいますよね。でも、実はそれは「あなたともっと一緒にいたい」「あなたのことが大好き!」という気持ちの表れかもしれません。

「めがねこちゃんと話さないで!」と言った友だちは、もしかしたら、「なっちゃんがほかの子と仲良くしてる……。私たちよりもその子が好きなの?」と不安を感じていたのかもしれません。

「他の人と遊ばないで」と言われたら……

「私のことが好きだから、そう言ってくれたんだな」と気づいたら、少しうれしい気持ちになりませんか? その気持ちに感謝しながら、「でも、私はどっちの友だちとも仲良くしたいな」と伝えると、話し方も自然と優しくなるはずです。

こんなふうに相手の立場になって考えることで、解決策が見えてくることもあります。

自分が感じたことと、相手が感じていることは違うこともあります。考え方や感じ方は人それぞれです。 「なぜ友だちはそう言ったんだろう?」と考えてみることで、新しい発見があるかもしれませんよ!

ケース③ うっかりキツイ言葉を言って、友だちを傷つけちゃった……

出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

友だちとふざけ合っているつもりだったのに、「なんだか相手の様子がおかしい……」「怒ってる?」と思ったことはありませんか?

自分では「ただの冗談」と思っていたことが、相手にとっては深く傷つく言葉だった ということは意外と多いものです。でも、そのことに気づかずにいると、知らないうちに友だちを遠ざけてしまうことも……。

ランボーも、そんな経験をしたひとりです。

ランボーは、友だちとふざけ合って遊ぶのが大好き。いつものように楽しく話していると、ふとした拍子に、友だちにこんな言葉を言ってしまいました。

「モカは黒いなー! お前の母ちゃんも黒いんだろー?」

さらに別の友だちにも、「お前んちビンボー? そのいつものパーカーボロボロじゃね?」とからかいます。相手の子はショックを受け、目を伏せてしまいました。それでもランボーは、「母ちゃんに怒られてムシャクシャしてたけど、スッキリしたぜ」と、悪びれる様子もなく笑っていました。

次の日、ランボーが遊んでいたとき、ボールが遠くへ転がってしまいました。

「おーい! ボール取ってくれよー!」

いつもなら誰かが拾ってくれるはずなのに、今日は誰も動きません。みんな、そっぽを向いてしまいました。

「なんだよっ!! 無視すんじゃねーぞ!!」

ランボーは怒りました。でも、友だちの表情を見てハッとしました。みんな、怒っているような顔をしていたのです。

「昨日のことが原因……?」

ランボーはようやく、自分が何気なく言った言葉が、友だちを傷つけていたことに気づきました。

ランボーは、最初は「ただの冗談」のつもりでした。でも、友だちの気持ちを考えずに言った言葉が、相手を深く傷つけ、人間関係にも影響を与えてしまったのです。

「自分はそんなつもりじゃなかった」 でも、相手がどう感じるかは別の話。

大事なのは、「自分がどう思ったか」ではなく、「相手がどう受け取ったか」 です。

もし、誰かに言われた言葉で嫌な気持ちになったことがあるなら、自分が発する言葉も、相手にとってどんな影響を与えるかを考えてみましょう。

次の章では、言ってはいけない友だちを傷つける禁止ワードについてご紹介していきます。

言ったらダメ! 友だちを傷つける禁止ワード

ランボーのように、「ある日突然、友だちの態度がおかしくなった……」という経験はありませんか?

「昨日まで普通に話してたのに、急によそよそしくなった……」

「なんか、避けられてる気がする……」

そんなとき、もしかするとあなたが言った何気ない一言が、友だちを傷つけてしまったのかもしれません。

「何気なく言っただけ」「冗談のつもりだった」 と思っていても、相手にとっては大きな傷になる言葉がたくさんあります。

「どんな言葉を言われたら傷つく?」という質問に、多くの人が「これを言われたときが一番つらかった」と感じた言葉をまとめました。

1位:見た目のことを言われたとき

例:でかい、チビ、デブ、目ちっちゃ、髪の毛チリチリ、ブス など

「ただの事実を言っただけ」と思っていても、相手はその言葉を気にしているかもしれません。

特に、体型や顔の特徴は本人がどうしようもないことが多いもの。悪気がなくても、相手のコンプレックスを刺激してしまうことがあります。

2位:家族のことを言われたとき

例:お父さんハゲじゃん、お母さんずいぶん年だね、お母さん外国人? お便り読めるの? など

家族のことは、自分では変えられない部分。だからこそ、バカにされたりからかわれたりすると、深く傷つくことがあります。

また、「お母さん外国人?」などの言葉も、相手のルーツを否定するように聞こえてしまうことがあるので注意しましょう。

3位:経済的なことを言われたとき

例:おまえん家ビンボーだな、いつも同じ服着てるね、習い事してないの? お金ないの? など

お金のことは、家庭によってさまざまな事情があるので、本人のせいではありません。

「冗談のつもりで言っただけ」でも、「自分の家はほかの家と違うんだ……」と、相手にとっては恥ずかしい気持ちになってしまうことがあります。

4位:できないことをバカにされたとき

例:足おそーい、絵下手だね、泳げないのダサい など

学校では、「できること・できないこと」が目立つ場面がたくさんあります。でも、誰にだって得意・不得意はあるもの。

できないことを笑われると、「自分はダメなんだ……」と思い込んでしまうことがあります。もし、誰かが苦手なことに挑戦していたら、バカにするのではなく「がんばってるね!」と応援できる人になれたら素敵ですね!

5位:悪意を感じるとき

例:くさい、死ねば、バカ、消えろ、うざい

これらの言葉は、言われた側はもちろん、周りの人が聞いていても嫌な気持ちになる言葉です。

普段のふざけ合いの中で出てしまうこともあるかもしれませんが、何気なく言った一言が、相手を深く傷つけてしまうこともある ということを覚えておきましょう。

言葉は、「使った人」はすぐに忘れてしまうことがあっても、「言われた人」は何年経っても覚えていることがあります。

あなたも、言われて傷ついた言葉は、今でも覚えていませんか?

もし、これまで何気なく言っていた言葉があったら、これからは「相手がどう感じるかな?」と考えてから発言してみましょう。

ちょっとした意識の変化で、友だちとの関係がぐっと良くなるかもしれませんよ!

友だち関係のモヤモヤを解決する本『5分でわかる友だち術』を読んでみよう!

「友だち関係って難しいな…」「どうしたらもっと上手に付き合えるんだろう?」 そう思うこと、ありますよね。これまで、さまざまな友だち関係の悩みとその解決方法を紹介してきました。でも、「もっと詳しく知りたい!」「他にもいろんなケースを知りたい!」 と思った方もいるのではないでしょうか?

そんなあなたにぴったりなのが、 『5分でわかる友だち術』 です!

この本では、友だち関係に悩む小学生に向けて、マンガを交えながら、わかりやすく対処法を紹介 しています。具体的にどんな本なのか、詳しく見ていきましょう!

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どんな本なの? 内容をざっくり紹介!

この本は、小学生が直面しがちな友だち関係の悩みを、擬人化された猫のキャラクター「にゃんころ」たちのマンガを通じて、楽しくわかりやすく解説しています。全編フルカラーのマンガで構成されており、読みやすさも抜群です◎

『5分でわかる友だち術』についてもっと知りたい方はこちらの記事もチェック!

友だち関係の悩みを解決するコツを、ゆる~く猫が教える参考書!

この本が友だち関係に役立つ理由 — 監修の先生のお話

左:菅原徹先生、右:上條正義先生  出典:『5分でわかる友だち術』(Gakken)

『5分でわかる友だち術』は、友だちとの関係をよりよくするためのヒントをたくさん詰め込んだ本です。この本がなぜ役立つのか、その理由を監修の先生の研究をもとに紹介します。

「ワクワク」が友だち関係を良くする

本書に登場する「ジョー」こと上條正義先生(信州大学教授)は、「ワクワクの研究」を専門にしています。

ワクワクとは何か?

それは、おもしろいことや好きなことに出会ったときに生まれる感情。脳の働きを観察すると、ポジティブな気持ちになると心電図や血流にも変化が表れます。

では、友だち関係の中で「ワクワク」するのはどんなときでしょう?

それは、相手に何かを伝えたいと思ったとき。たとえば、

• 「これ、すごくおもしろいよ!」と伝えたとき

• 「こんなことがあったんだ!」と話したとき

• 「相手を知りたい」「ワクワクさせたい」と思ったとき

こういった気持ちが、お互いの関係を深め、楽しい友情を育てることにつながるのです。

「ニコニコ」が友情を強くする

もう一人の監修者である「トール」こと菅原徹先生(スマイルサイエンス学会代表理事)は、「ニコニコの研究」をしています。

ニコニコとは何か?

先生によると、笑顔には3つの大きな効果があります。

1. 意欲が高まる

 笑顔をつくると、脳が「楽しい!」と判断し、やる気がアップします。

2. 笑顔が伝染する

 人は、周りの人が笑っていると自然と笑顔になりやすくなります。

3. 幸福感が生まれる

 笑顔になると、脳内で「オキシトシン」という幸せホルモンが分泌され、お互いに心地よい気持ちになります。

つまり、笑顔を増やすことは、友だちとの関係を良くする大切なポイントなのです。

この本では、「相手に伝えたい」「ワクワクしてほしい」という気持ちをもつことが、友だち関係を良くするカギ であることを、マンガやイラストを交えてわかりやすく解説しています。

たとえば、次のような流れで考えることができます。

• これを相手に伝えたい!

• どんな言い方をすれば伝わるかな?

• 相手が知りたいと思うことを伝えられるかな?

• 相手がワクワクする話し方ってどんなかな?

こうしたプロセスを意識することで、「自分もワクワクする」「相手もワクワクする」というニコニコの循環関係が生まれるのです。

この本が役立つ理由

この本は、ただの「友だちとの付き合い方マニュアル」ではありません。「友だちとの関係をどうやって楽しくするか?」を、科学的な研究をもとに考えられた本なのです。

• ワクワクすることで友情が深まる

• ニコニコが友情を強くする

• 「伝えたい」という気持ちが友情のカギになる

『5分でわかる友だち術』を読めば、「どうすればもっと友だちとうまく付き合えるのか?」が自然とわかるようになります。ぜひ、この本を手に取って、「ワクワク」と「ニコニコ」の力を試してみてください!

まとめ:小学生の友だちに関するモヤモヤを解決

友だち関係のモヤモヤは、誰にでもあるものです。「もっと仲良くなりたいのに、うまくいかない……」「どうしてあの子はあんなことを言うの?」そんな悩みを抱えたとき、大切なのは「自分の心を裏切らないこと」と「多様性を認めること」です。この2つを意識することで、無理なく笑顔で過ごせる関係が築けるはず。

また、友だちとのトラブルが起こったときは、「どうして相手はそう言ったのか?」を考えてみることも解決のヒントになります。相手の気持ちを理解し、自分の気持ちも大切にしながら、ちょうどいい距離感を見つけることができれば、人間関係のストレスもぐっと減るでしょう。

さらに、『5分でわかる友だち術』 では、友だちとの付き合い方をより楽しくするためのヒントがたくさん紹介されています。ワクワクすること、ニコニコ笑うことが、友情を深めるカギ。ぜひ、この本を参考にしながら、自分らしい友だち付き合い術を見つけていってくださいね!

この記事で参考にした書籍:

『5分でわかる友だち術』上條正義(監修) 菅原徹(監修) はっとりみどり(キャラクター原案) 橘皆無(マンガ・イラスト) 吉永安里(指導) 神田裕子(指導)定価990円/Gakken刊