【中学古文】勉強法の新常識!? 古文は「まんが」でスタート!「難しい」を「おもしろい」に変える方法とは?
2025年04月21日12時00分
中学国語は古文でつまづく!?
「古典って難しそう……」 「漢字や言葉がわからなくて読めない」 「これから勉強するのが不安……」
こんな気持ち、もっていませんか?
実は、古文を学習する学生の約7割が「古典に苦手意識がある」と感じているというデータもあり、多くの小中学生やその保護者の方が同じ気持ちを抱えているようです。
なぜ古文は「難しい」? 初めての古文学習で立ちはだかる3つの壁
1. 言葉の壁
「かくてあるうちに」「いとをかし」……、 今では使わない言葉ばかりで、読むたびに辞書を引かなければいけませんよね。そのため、話の流れがわからなくなってしまうのです。
2. 場面理解の壁
誰が話しているの? どんな場面なの? 登場人物は何人いるの? 古文は現代の小説と違って、説明が少なく、自分で想像しなければならない部分がたくさんあります。
3. 時代背景の壁
平安時代の貴族の生活や江戸時代の旅の様子など、当時の文化や常識を知らないと、本当のおもしろさがわかりません。
古文をあきらめるのはもったいない!
こういった壁があるため、多くの人が古文の魅力に触れる前に「難しい」「つまらない」とあきらめてしまいます。しかし、古文には、今の私たちの生活にも通じる人間ドラマや知恵がたくさん詰まっているんです!
現代のファンタジー作品にも通じる日本最古の物語『竹取物語』、笑い話や教訓の詰まった『徒然草』や『宇治拾遺物語』、五・七・五で感動をあらわす俳句の祖とされる松尾芭蕉の旅を記した『おくのほそ道』など。
こうした作品が100年、1000年と読み継がれてきたのは、時代を超えた魅力があるからなのです。
そんな魅力的な作品たちを、「難しいから」という理由で読むことをあきらめてしまうのはもったいないですよね?
中学生から始まる古文を楽しく学ぶ勉強法とは?
そこでおすすめしたいのが、古文学習の新しい方法です。
その方法とは
- まずは口語でお話の流れを理解する
- 今の生活とのつながりを見つける
- その上で原文の美しさを味わう
というもの。
この順番で学ぶことで、「難しい」「つまらない」という印象が「おもしろい」「親しみやすい」に変わっていきます!
「中学に入って本格的に古文が始まったけど、今までの国語とまったく違って授業についていけない。」という中学生はもちろん、「これから始まる古文で良いスタートダッシュを切りたい!」という小学生にもおすすめです。
小学生の高学年以降なら早めに作品に触れておくことで、より理解を深めることができるので、ぜひこの方法を試してみてください。
『竹取物語』『徒然草』をまんが化! 中学生のための古文学習シリーズ最新刊
株式会社Gakkenから、そんな新しい古文学習を可能にするシリーズに新刊が登場しました。
『まんがで読む竹取物語・宇治拾遺物語』と『まんがで読む 徒然草・おくのほそ道』の2冊です。
この本は、先ほどの3つの壁をこう解決します。
- 言葉の壁を越える
古典文学の最大の障壁のひとつである、難解な古語や文法構造はストーリーをまんが化することによって見事に取り払うことができます。物語全体がビジュアル化されているため、古語の知識がなくても自然とストーリーを理解できるのです。
例えば「かぐや姫」の求婚者たちの奮闘も、『徒然草』で登場する人生に対する教えも、まんがの流れに乗って直感的に把握し、読み進めることができます。
また、この読みやすさは古文学習の入り口としても効果的で、まんがで内容を理解した後に原文に戻ると、以前は難しく感じた単語や表現が親しみやすくなります。こうして楽しみながら古典の言葉に触れることで、徐々に古語への抵抗感が薄れ、本格的な古文学習への自然な橋渡しとなるのです。
- 場面理解の壁を越える
読む人を苦しめる、古典文学における登場人物の関係性や場面のわかりにくさ。特に『竹取物語』のように複数の求婚者が入り乱れる物語では、誰が何をしているのかを文章だけで追うのは難しく、ストーリーを楽しみながら読み進めるのは至難の業です。
一方、まんがでは、登場人物一人ひとりに個性的な表情や特徴が与えられ、会話のやり取りも吹き出しで明確に区別されています。帝と翁のやり取り、かぐや姫と五人の貴公子の駆け引きなど、複雑な人間関係も一目瞭然です。さらに、場面転換も画面構成によって示されるため、時系列や空間の移動を視覚的に把握できます。
このように、まんがならではの表現力によって、古典文学の複雑な場面展開や人物関係をスムーズに理解することができ、物語のおもしろさを余すところなく味わうことができるのです。
- 時代背景の壁を越える
古典文学を理解するために不可欠となる、当時の生活様式や価値観、文化的背景。まんがでは、細部まで描かれる平安時代の貴族の邸宅、江戸時代の旅籠や街道などの様子と、時代背景を解説しながら展開するストーリーによってこうした背景知識をふまえた作品の理解を深めることができます。
『おくのほそ道』では、松尾芭蕉が旅した当時の風景や交通手段、宿の様子が視覚的に表現されており、なぜ芭蕉がある場所で感動して俳句を詠んだのか、その心情を読者も追体験することができます。
また、平安時代の貴族社会の慣習や江戸時代の旅の困難さなど、テキストだけでは伝わりにくい時代の空気感もまんがを通して自然と理解できます。このように、古典文学の世界を現代に蘇らせ、当時の人々の生活や感情を身近に感じられることで、文章の奥に潜む古文の真のおもしろさまで理解することができるのです。
教科書でも扱われる、超定番作品を収録!
『まんがで読む竹取物語・宇治拾遺物語』
・竹取物語
『竹取物語』は平安時代初期(9世紀末〜10世紀初頭頃)に成立した日本最古の物語文学です。作者は不詳ですが、貴族階級の人物と考えられています。
翁が光る竹の中から見つけた小さな女の子「かぐや姫」。成長したかぐや姫は絶世の美女となり、多くの貴族が求婚しますが、彼女は難題を課して全員を退けます。その噂を聞き、帝までもがかぐや姫に求婚をしますが、姫は最後まで結婚を拒み、ある時、月の世界からの使者に導かれ、月へと帰ってしまうのでした。
この本では不思議な少女・かぐや姫の成長と、彼女に求婚する五人の貴公子の冒険、そして月の世界への帰還まで「物語文学の祖」とされる『竹取物語』を全編まんが化しています。
・宇治拾遺物語
鎌倉時代初期(12世紀前半頃)に成立した説話集『宇治拾遺物語』からは、「児の掻餅するにそら寝したる事」「晴明蔵人少将を封ずる事」「小野篁広才の事」「信濃国の聖の事」「猟師仏を射る事」の定番5作品を厳選収録。人間の知恵や笑いを描いた話は、現代を生きる私たちにも共感できる内容で、多くの教訓を与えてくれます。
『まんがで読む 徒然草・おくのほそ道』
・徒然草
『徒然草』は鎌倉時代末期(14世紀前半頃)に吉田兼好(よしだけんこう)によって書かれた随筆文学です。全244段からなり、人間の生き方や社会への批評、自然観察、身辺雑記など多岐にわたる内容が収められています。
冒頭の「つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて」で始まる有名な一文に表されるように、俗世のしがらみを捨てた自由な生活の中で思いつくままに筆を進める形式で書かれています。
中世文学の代表作として現代でも広く親しまれている名作の中から、「仁和寺にある法師」「二本の矢」「高名の木登り」など、人間観察に基づく深い気づきが詰まった名場面を中心にまんが化しています。
・おくのほそ道
江戸時代前期(1694年頃)に書かれた松尾芭蕉の旅の記録である『おくのほそ道』では有名な俳句にまつわるエピソードをまんが化。芭蕉が元禄2年(1689年)、弟子の河合曾良を伴い江戸を出発し、奥州・北陸地方を約5か月かけて旅した記録です。
旅の途上で訪れた名所旧跡での感慨を、俳諧と漢詩文の教養を駆使した美しい文体で描き出しています。「不易流行」の理念に基づく日本文学史上最高ともいわれる紀行文から「閑さや 岩にしみ入 蝉の声」をはじめ、の各地で詠まれた俳句について紹介しています。
中学生から始める古文学習、もちろん興味をもち始められれば小学生のうちからスタートしてもかまいません。この本をきっかけに、「難しい」「つまらない」という印象が「おもしろい」「親しみやすい」に変わります。一緒に古文の世界への新しい扉を開いてみませんか?
♦作品紹介
『まんがで読む竹取物語・宇治拾遺物語』
- 著者:谷口孝介(監修)/Gakken(編)
- 価格:本体1,320円
- 判型:四六判
- ページ数:208ページ
- ISBN:978-4-05-206112-7
- 発売日:2025年3月21日
『まんがで読む 徒然草・おくのほそ道』
- 著者:島内裕子・清登典子(監修)/Gakken(編)
- 価格:本体1,320円
- 判型:四六判
- ページ数:192ページ
- ISBN:978-4-05-206111-0
- 発売日:2025年3月21日